試合に臨む気持ち
皆さま、一度は試合というものに出られた事があるかと思います。大なり小なりあるでしょう。
緊張という思いを経験されたでしょう。
なぜ自分の意に反して体が硬くなったり物事を柔軟に考えれなくなるのでしょうかね?
わたくしもボクサー時代緊張を経験いたしました。
試合が近くなると怖くて仕方ありませんでした。
試合が決まると嬉しくて知り合いに『見に来て!』そう言って回ります。ですが次第にそれが大きな足かせとなって苦しめるのです。
一ヶ月前くらいから減量が始まり、日に日に体力が落ちていくわけですが試合前の練習はハード。スパーリングでは思う様に実力が出せず、不安と焦りしか生まれて来ません。
『大丈夫なのか?』
滅多打ちにされるところを知り合いに見られて弱い男って思われないだろうか‥ そんな不安で押しつぶされそうになります。
逃げたい‥
怖くて怖くて何で皆んな見に来るんだろう。と、無責任きわまりない思いにかられ続けました。
あまりの恐怖心からその事が頭から離れず、道で迷子になった事もあります。
そんな思いを何度も経験して来ると、慣れて来るのものなんですね。試合が怖いと思うより、いつしか皆んなの前で戦うのが楽しみになって来る様になりました。
ボクシングを引退して社会に出た時、よく聞く言葉なのですが
『あんな怖い思いも克服したんだ。どんな事だって怖くなんか無い!』
その意味が分かり、自信満々で成長した自分が誇らしかった。
その経験が一番生かされたのがクレーム対応でした。いろんな人がいます。中には怖い方もいらっしゃいます。ですがわたくし、しっかりと毅然とした対応できっちり納めて来ました。だって試合より怖いはずないんだから。
ある時、知り合いの他業種の会社が大きなクレームを出したのを知りました。弁済総額は何千万。億単位とも聞きました。数社の社長が集まって、『どないかならんか?何とか助けたらんと‥』そう言っていたので
『わたくしが話をつけに行きましょう。』
『大丈夫か!? ヤバい会社って噂もあるぞ!』
そうです。業種から電話対応から、怖い感じの会社の雰囲気がプンプンするとこが僕の相手なのです!
でもクレームを納めれるだけの人材もその会社には見当たらないし、社長さん達もそんなヤバいとこ行きたくないから誰も手を上げないし‥ (;_;)
クレーム会談当日、一人の社長さんに電話しました。
『社長、3時間経って僕から連絡無ければ警察に連絡してもらえますか?』
わたくし決死の覚悟でございました。
電車に揺られて目的の会社へ。
『試合の時以上に怖い事なんか無い』そう自分に言い聞かたのを覚えています。
しかし‥
ふと足元を見ると、自分の足が ガークガクしているのを見て確信したのです!
怖いよ!
あれ以上怖い思いなんか無いって嘘やん!! (T_T)
いやぁ長文になりましたが、わたくしのお伝えしたい気持ちを端的に申しますと
何度経験しても怖いもんは怖いんで、
たくさん経験したぶん損しちゃったかもしれないって事です!!