人違い
以前、東大阪市でポスティングしていた時の事です。
わたくしその日、スーツでポスティングしていました。
住宅街をポスティングしていた所、小学生集団が家の前に集まっていました。
わたくしがポスティングしながら前を通り過ぎると、
「浅越ゴエや‥」
1人の少年がつぶやいたのです。
わたくしは聞き逃しませんでしたが、聞こえないフリでポスティングを続けました。
「浅越ゴエや」
今度はハッキリと、わたくしに聞こえる様に少年は言いました。
そう、わたくし、浅越ゴエに似ています。声まで似ているのです。たまに「似てますね」と言われた時、「母方の親戚です」と言うと信じてしまわれます。
ニッコリと微笑んで少年に近づくと
「それ持っておいで」と言って自転車のカゴにある冬休みの宿題みたいなノートを指差しました。
ペンを持ち、ノートにサラサラっとサインして最後に「ゴエ」みたいな崩した文字を書きました。あくまでも自分のサインであって、浅越ゴエとは言ってないし、書いてもいません。「ばばちゃん」と書いたのがそう見えただけなんです。
「うおおおースゲー‼︎」
少年のあの時の満面の笑顔は今でも忘れられません。
しかしなんで有名人でも無いわたくしのサインがそんなに嬉しかったのでしょう?不思議ですね。
少年の家宝として、いつかなんでも鑑定団に出して欲しいものです。